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  ▲目をつぶれば、鉱石列車が近づく音がする
   
   撮影地:鹿児島県いちき串木野市
     撮影日:2011.11.27
 


 
コンデジ片手に、32年ぶりにかの地を訪ねる。
 
夕刻せまる頃、急ぎ足にての再訪・・・。
わずかの滞在時間であったが、その残存状況のすばらしさに驚喜する。
 
山肌に沿って、めくるめく廃線跡の光景が繰り広げられ、訪ね人をそのふところ奥へとすい寄せる。
あたかも、鉱石列車がカーブしたその先から現れ出てくるのではないか・・・。
その場に立ち尽くし、目をつむれば架線とパンタグラフが擦れ合う音が聞こえてくる。
 
架線柱が一部残る廃線跡に、往事の音が耳元に甦ってきた。
 
赤サビた線路が残る光景を眺めていると、馬車鉄道として開通した遙か昔にタイムスリップしたかのよう。
 
 
廃線全線を一気に歩き通し、しばし時を忘れた一日だった。