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まほろば 箏のしらべ  in 大宰府

“まほろば”・・・

古事記や万葉集に出てくる言葉で、
「周囲を山々で囲まれた、実り豊かな土地で美しく住みよいところ」という意味があります。

“まほろば”の里 大宰府の地にて、縁あって 箏(こと)の調べを本日はたずねてきました(*^_^*)

コンサート会場は、九州国立博物館 ミュージックホールでございます。
演奏者は、生田流筑紫大師範・稲吉歌美伶と稲吉一馬の親子。

宮城道雄の「瀬音」にはじまり、
フリースタイルの楽曲である「招春賦」
(一箏 稲吉一馬・二箏 村上 徹・尺八 田中 一平)

稲吉歌美伶さんが指導されている、大宰府西中学校 箏曲クラブの演奏「グリーンウインド」
そして、「楓の花」
(本手 稲吉歌美伶、替手 稲吉一馬、尺八 田中 一平)
地唄箏曲としては数少ない夏ものの佳作であります。

次に、沢井忠夫作曲の「賛歌」を、稲吉一馬さんの箏で愛でます。
思わず、奏でる手元に目が吸い寄せられました(@_@)

生田流と言えば、かつて野坂惠子さんの二十絃箏を一度だけ聴いたことがあります。
大牟田の喫茶店“はら”にてのライブでした。
野坂惠子さんは、現在では二代野坂操壽(そうじゅ)を襲名し、生田流箏曲松の実會を主宰されています。

当時の演奏は、自作自演の自由な曲想の演奏で、私にはひたむきに とにかく“生きる”といったメッセージを強く受け取った記憶が残っています。


今日の演奏会の最後に奏でられた、稲吉一馬さんの日本古謡 “さくら” 独奏は深く心に染み渡りました・・・。

九州国立博物館にて聴き入る箏曲の調べは、いにしえの古都 大宰府を偲ぶに十分な調べでございました。