◆三池炭鉱 〈明治11年~12年〉 年譜抄録

1878(明治11)年  2月 5日  大浦坑より大牟田川口に至る馬車鉄道完成す
              2月22日  大浦坑口曳揚場機械組立に着手す(6月5日試運転)
              2月25日  坑外運搬に馬匹の使役を開始す
              3月      大浦新坑(第一坑)開鑿成る
              3月      大浦坑に於て初めて木製炭函を200台新製す
                      (車輪車軸ハ長崎工作分局製)
              3月      大牟田川第一水門石炭搭載場附近に英国ヘンリーフリー社より購入の水圧                      式指針付自働秤量機を設置す
              3月      大浦旧坑口に火炉(通気炉)を設置す
              5月      三井物産出張所を口ノ津港に開設す
              6月      横須村に焦煤炉4個を建設す
              6月      大浦坑汽力曳揚機設置成る
              6月      大牟田川石炭積込場竣工す
              6月      大浦坑外に馬匹運搬を開始す(厩設置)
              7月25日   三池鉱山分局内に電信分局を設け8月より一般私報をも取扱ふ
               7月      大牟田川第一水門竣工す
              8月27日   大浦斜坑曳揚機械及汽缶3基を使用開始し出炭を始む

1879(明治12)年  2月 6日  七浦試錐に着手す(5月28日着炭)
              3月22日  稲荷山字笠ノ地蔵に坑夫小屋を新築す
              4月      三ツ山坑底に蒸気喞筒を設置す(最初の動力喞筒)                             5月28日  工部省工部大輔山尾庸三、工部書記官大鳥圭介三池炭山点検のため来山
              5月      坑内採炭昼夜行業となる
              5月      三山竪坑底通気火炉を使用し排気坑として操業開始す
              7月 9日  七浦第一竪坑開鑿に着手す(15年6月完了)
                      七浦竪坑開鑿用竪型汽缶1個及スペシヤル喞筒2個を長崎工作分局ヘ注文                       し13年1月末より使用開始す
              9月     平野山番神峰に試錐起工す(13年11月終了)
                      大浦坑鍛冶場用として舶来金敷、舶来万力、鞴、轆轤盤「レール曲」を購入す                      大浦坑検炭用として台秤4台購入す(従来棹秤を使用したり)