▲ 黒崎公園 南海岸 View of South Beach,Kurozaki Park 築町 山田屋本店発行
大牟田駅よりバスで30分 左端鳥居の前 148の石段を登れば玉垂宮あり
磯で遊んだ幼き頃の記憶
5歳の頃だったろうか・・・有明海にのぞむ岩場の磯で遊んだ記憶がかすかにある
そこがどこだったのか 私の中でずっと疑問だった
小学校の遠足で 黒崎公園を訪れた
展望台からは 広い農地の先に有明の海が見渡せる
似ているけど こことは違うな
あの磯は いったいどこだったのだろう・・・
後年 やっとその疑問が解けた
黒崎の磯は 干拓でその姿を消していた
この絵葉書のような 美しい景色の記憶は 間違いなかったのだ
詳しく干拓の歴史などは調べていないが、
昭和37年発行の地形図を見ると、まだ磯は残っているようだ。
黒崎の北側で有明海にそそいでいる隈川河口から、干拓工事が進んでいる様子が分かる。
昭和37年発行の地形図を見ると、まだ磯は残っているようだ。
黒崎の北側で有明海にそそいでいる隈川河口から、干拓工事が進んでいる様子が分かる。
ちなみに、黒崎の北西に浮かぶ丸い人口島は初島ではなく、開発中の日鉄鉱業有明鉱である。
本木 栄 著『三池山夜話』をもとに、“南筑唯一の名勝地”である黒崎の探勝を少しだけしてみようか・・・
黒崎は、実に山海の勝景を共に満喫することの出来る南筑唯一の名勝地である。
大牟田の北約一里、銀水村字岬の西北に位置する海抜僅かに五十八米の小山である。
倉永山脈は、東より西に臥龍の如く横たわりその尖端は海中に突出して所謂黒崎山を作している。
白砂青松歩を運ぶ事数百歩、海中に屹と立つ大鳥居の側に行く。
此の間奇岩、巨岩大小様々の岩石散在し波濤に洗われている。 (後略)
本木 栄 『三池山夜話』 私家版 1934.2 発行より
大牟田の北約一里、銀水村字岬の西北に位置する海抜僅かに五十八米の小山である。
倉永山脈は、東より西に臥龍の如く横たわりその尖端は海中に突出して所謂黒崎山を作している。
白砂青松歩を運ぶ事数百歩、海中に屹と立つ大鳥居の側に行く。
此の間奇岩、巨岩大小様々の岩石散在し波濤に洗われている。 (後略)
本木 栄 『三池山夜話』 私家版 1934.2 発行より
黒崎公園の展望台近くには、上島鬼貫の句碑がひっそりと佇む。
「遠干潟 沖は白波 鴨の聲」
ここ黒崎の美しき眺望は多くの人々の心をとらえ、
「古来幾多の学者知名の士の杖を引く者の、等しく嘆賞措く能ずして句を残し詩を吟じ歌を作った」
とういう。 (「 」は、本木 栄『三池山夜話』より引用)
「古来幾多の学者知名の士の杖を引く者の、等しく嘆賞措く能ずして句を残し詩を吟じ歌を作った」
とういう。 (「 」は、本木 栄『三池山夜話』より引用)
▲ 正面から見た、今の大鳥居 : 磯にあった鳥居は石段のすぐ前に移された
▲黒崎公園より干拓地を望む : 緑の絨毯が広がり 遠く雲仙岳が見渡せる
撮影日:2008年8月14日
撮影地:大牟田市岬 黒崎
撮影地:大牟田市岬 黒崎