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暮れゆく海に浮かぶ“初島”

《ゴー・・・ゴー・・・》
特に、冬晴れの朝には地底から響いてくる

《ゴー・・・ゴー・・・》
中学・高校の頃までは何とも思わなかった
大学に入学し、大牟田を離れて久しぶりに帰省した時にそれはきた

《ゴー・・・ゴー・・・》
「有明の海の底深く 地底にいどむ男たち・・・」

◆作詩 上野信幸・森田ヤエ子/作曲 荒木 栄 『組曲・地底のうた』の序章(合唱)より

石炭は、有明海の底深く毎日毎日掘られていた
その深き海底の坑道に向けて、毎日毎日新鮮な空気を送る・・・

《ゴー・・・ゴー・・・》
そうだ、坑道にいのちを吹き込むその音!!
冬枯れの寒い朝にはよく響いてきたそれは、初島にある送風機の音

その響いてきた音に、わたしは三池の炭鉱の歴史とそこに生きてきた人々の証を聞いたように思う
(つづく)


撮影日:2007年 早春
撮影地:昭和開の干拓地堤防より初島を望む

三池炭鉱の人口島
初島は1951年に完成。沖合い2キロメートルほどに位置する。三川坑の採掘が沖合いに伸びるに伴い、通気坑を設ける必要からつくられた。当初は入気立坑として使われたが、1970年に三池島(入気立坑)が築造され排気立坑に変わった。